2021年から奇数月に開催する「組織課題解決ワークショップ@オンライン」の第5回には、地域金融に携わる18名のみなさまにご参加いただきました。
参加者の主な属性は以下の通りでした。
・居住地:宮城県、群馬県、東京都、千葉県、山梨県、愛知県、岐阜県、京都府、熊本県
・所属:第二地方銀行、信用金庫、信用組合、政策金融機関、金融庁、その他等
ゲストにはNPO法人Chance For All(以下、CFA)副代表理事・事務局長の藤場さんをお招きしました。
今回のテーマは「卒業生や保護者との関係づくり」。CFAは東京都足立区と墨田区の9つの拠点で学童保育を運営している団体です。
3~4人1組のグループで宿題のプレゼンテーション動画に対する感想や質問を話した後、藤場さんにはグループで出た質問に丁寧に答えていただきました。以下のようなやり取りがありました。
●Q:なぜ卒業生とつながりたいの?
⇒卒業生と連絡を取る方法がないなと思ったから。法人ができて8年目。これまでは小学校の行事等に参加して会えていたけれど、1期生の子たちが中学生になっている。
●Q:関係づくりのイメージは?
⇒相互にコミュニケーションを取りたいと思っている。卒業生の保護者からの提案も受け入れたい。小学校の子たちが大学生になった時にCFAに帰ってくることができるように。
●Q:保護者に訴えかけるような取り組みはやっているの?
⇒新型コロナの前は親子スポーツ大会やカレーを食べる会等のイベントを実施していた。コロナ後の今は教育系のイベントをオンラインで開催したり、お迎え時のコミュニケーションが中心となっている。
その後、再び小グループでどうしたら卒業生や保護者との関係を構築できるかを話し合っていただきました。個人ワークでアドバイスを書いていただくと、下記のようなさまざまなご提案をいただきました。
●CFA側がそれほどがんばらなくていいのでは。事務局が「よいきっかけをつくる」「見守る」だけで、卒業生たちは自然とコミュニティをつくり始めるのではないでしょうか。
●グループワークの中で、大人と子どもの中間点である高校生の意見を取り入れてもよいのではないかという意見がありました。
●子どもたちがゆるくつながれる場をリアルにつくるのはいかがでしょう。「CFA図書館」「CFA学習室」のように、卒業生がいつでも集える場があったら保護者としてうれしいです。
最後に、終了後のアンケートで参加者のみなさんから寄せられた感想の一部を紹介します。
●表情、声色含め、事業や課題解決にこめた思いをとても感じました。
●金融機関の方(それもそれなりのポジションの方)がたくさん参加していることに可能性を感じました。
●社会解決に向き合っているので、大変なことが多いですが、みんなで協力出できれば解決できそうな気がしました。
●CFAの理想の状態について話をされていた場面が印象的でした。理想は子どもが放課後を自分で過ごせる状態だとお話されていた場面です。子どもが大人に管理されずに安心して過ごせる場をつくること、自立(自律?)することが求められるのだな、と。本題とズレている部分かもしれませんが、そこが印象的でした。
●2時間でこんなに多様な意見が集まること自体に人の温かさを感じました。
次回は2021年11月10日(水)に、岐阜県岐阜市で障害者福祉に取り組む社会福祉法人いぶき福祉会理事の森洋三さんをゲストに開催します。ワークショップ当日に相談したい組織課題は「親亡き後を見据え、親が生きている間にどんな準備ができるか?」を予定しています。
ソーシャルビジネス支援に関心のある地域金融機関役職員のみなさまのご参加をお待ちしています。
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