【地域金融関係者向け】組織課題解決ワークショップ@オンライン・第6回


組織課題解決ワークショップ@オンライン・第6回を開催しました

2021年11月18日
2021年から奇数月に開催する「組織課題解決ワークショップ@オンライン」の第6回には、地域金融に携わる13名のみなさまにご参加いただきました。

参加者の主な属性は以下の通りでした。
・居住地:群馬県、栃木県、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、京都府、和歌山県、熊本県
・所属:都市銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、政策金融機関、その他等

ゲストには社会福祉法人いぶき福祉会(以下、いぶき)法人理事・法人事業部長の森さんをお招きしました。今回のテーマは「親亡き後を見据え、親が生きている間にどんな準備ができるか?」。いぶき福祉会は岐阜県岐阜市で障害者福祉の活動をしている団体です。

3~4人1組のグループで宿題のプレゼンテーション動画に対する感想や質問を話した後、森さんにみなさんから出た質問に丁寧に答えていただきました。以下のようなやり取りがありました。

●Q:「障害者の親亡き後問題」というのは具体的には?
⇒(1) 住まいの場、(2) 意思決定(何をしたいかを訊きとる)、(3) 財産の3つが大きくある。私たちは施設の人間なので、住まいの場を一番考えている。グループホームや入居施設は行政から十分な財源がおりてこないので、運営に困り、どうしても法人の足かせになってしまう。一方で親御さんたちは生活の場がほしいと言っていて、ほしいほしい、できないできない、のせめぎ合い。法人としては不採算の事業で、残り2つの問題に手をつけられていない状態。高齢者の介護などと共通の課題だと思っている。

●Q:利用者との日頃の意思疎通はどのようにしている?
⇒支援のしどころ。一人ひとり表現の仕方が違う。自分で発言できる人もいれば、そうではない人も。表面上はしゃべれるけれど、本音を言えない人などもいる。その人の気持ちがわかる瞬間はすごくうれしい。大きな決断等はそれでその人の人生が決まってしまうので、すごく重大だと感じている。

●Q:親や親族以外の支援者はいる?
⇒責任を持ってくれる人はほとんどいない。親亡き後問題が家族の問題になっている原因。寄り添ってくれる人はいるし、サービスもあるが、みんなで支える問題にはなっていないのではないか。

●Q:財産管理の現状は?
⇒ほとんどの人が何もやっていない。日々の暮らしが大変で、そこまで考えられていないのではないか。一部の人だけ成年後見を検討したり、子どもと話し始めている。親が入院したなどのきっかけがないと、なかなか進まない。

その後、再び小グループで「親亡き後を見据え、親が生きている間にどんな準備ができるか?」を話し合っていただきました。個人ワークでアドバイスを書いていただくと、参加者のみなさんからは長文のコメントが続々と届きました。

●親代わりになることはとてもとても難しい。でも、周りのサポーターを増やすことで解決できることもあるとも思いました。
●ケア付住宅(箱)の確保は、地域金融機関との連携(協力)は必須だと思います。設備、耐震等の問題など、ケア付き住宅を提供してくれる方々へのリターンも生み出せる仕組みをつくれればよいと思います。
●財産の部分に関して、いぶきさんが通所者さんのお金を扱うことに対し、双方ともに抵抗があるなと感じました。セカンドオピニオン的な体制を取るのはいかがでしょうか。具体的には、信託や後見人制度の相談に、地域金融機関や行政など公的な立場の方を巻き込めると、お互いに安心感が増すのではと感じました。

最後に、終了後のアンケートで参加者のみなさんから寄せられた感想の一部を紹介します。とても重たいテーマではありましたが、みなさんが真摯に向き合ってくださっていたことを実感しました。

●お手伝いしたいことがいっぱい湧いてきました。またゆっくりお話伺いたいです。
●これまでに触れたことのないテーマでしたので非常に考えさせられました。
●障がいを持った方だけの話ではなく、「自分自身も認知症になった後どうする?」など、自分事として考えたいと思いました。
●すべてが刺激的でした。親亡き後問題、お金の問題等、そのような悩みを持って生活している方がいることが知れて、また一緒に対応策を考えることができて、少し視野が広がりました。
●社会的弱者の金融包摂を金融機関も、このような機会や(いぶきさんのような)業界人にヒアリングして思いを共有し、何かお手伝いできないかを寄ってたかって考えていかないと地域課題解決にならないし、SDGsでもない。この思いを信用金庫が実現できなければ、存在意義にかかわるのではないかと感じます。

次回のワークショップも「障がい者福祉」をテーマに取り上げます。2022年1月26日(水) 夜に、一般社団法人重症児者デイサービス・ネットワーク代表理事の伊藤毅さんをゲストに開催する予定です。次回もソーシャルビジネス支援に関心のある、地域金融に携わるみなさまのご参加をお待ちしています。

現在の支援金額 24,000 円

支援者 17人

残り時間 終了

本プロジェクトは、ログインしてお気に入り追加や支援をすると、「活動報告」更新時に通知メールが届きます。
また、支援者による支援の申し込みが完了した時点で、凸と凹登録先が支援金の提供を受ける契約が成立するものとします。


1,000 円

14 人

配送方法:メール

●『お金の地産地消白書2020』を持っている方
(1) 「組織課題解決ワークショップ@オンライン」参加者限定のFacebookグループページへのご招待
※JCBのクレジットカードのみ利用できません(2021年10月現在)

2,000 円

3 人

配送方法:郵送

●『お金の地産地消白書2020』を持っていない方
(1) 「組織課題解決ワークショップ@オンライン」参加者限定のFacebookグループページへのご招待
(2)『お金の地産地消白書2020』1冊
※JCBのクレジットカードのみ利用できません(2021年10月現在)