組織課題解決ワークショップ@オンライン・第23回を開催しました
2024年10月03日
2021年から奇数月に開催する「組織課題解決ワークショップ@オンライン」の第23回には、地域金融関係者等14名のみなさまにご参加いただきました。
参加者の主な属性は以下の通りでした。
・居住地:北海道、群馬県、栃木県、東京都、神奈川県、長野県、愛知県、福岡県、沖縄県
・所属:地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、その他等
NPO法人U-mitte(ユーミッテ)の本間さん(たかみさん)をゲストに開催しました。U-mitteは、医療的ケア児者・重症心身障がい児者が地域で安心して暮らしていける社会をめざし、医療的ケア児者の受け入れを中心とした児童発達支援、放課後等デイサービス、生活介護等を運営しています。
今回のワークショップのテーマは、「施設建設に必要な資金を調達できる融資申込書を作成するには?」でした。
少人数のグループでU-mitteに対する感想や質問を話した後、たかみさんにみなさんから出た質問に丁寧に答えていただきました。以下のようなやり取りがありました。
●Q:今回の施設建設によって新たに始める事業を含め、どうやって採算を取ろうとしていますか?
⇒医療的ケア児や重症心身障がい児は人口1万人に対して1人いる割合と言われている。帯広市は16万人都市なので20人ほどかなと思っていたが、実際は40人以上いた。医療技術の発達もあって全国的に寿命が延びてきており、今後より人数が増えていくことが想定される。18歳以上の子は大人と見なされて、法律も変わってくる。事業を拡大していく中で、大人の利用者も増やしていく想定をしている。
●Q:サービスの質を担保していくために何か取り組んでいますか?(新しい人を採用した際、人によってサービスが変わってくる等が懸念されるため)
⇒幼少の時から子どもたちを見ていくことが大切だと考えている。私たちは0歳から受け入れられることが強み。18歳で制度が一度切れるため、通常は他の事業所に行くことになるが、18歳以降もそのまま受け入れて切れ目なしの支援を行うことで、子どもも親も安心できるようにしていきたい。
●Q.今後、どんなことに困りそうですか?
⇒一番大きな課題は、新しい施設ではクリニックを運営しないと「医療型」として開所できないこと。クリニックがなくても「福祉型」での開設はできるけれど、単価が大幅に違ってくる。週1回でもよいのでクリニックを開けられると医療型として開設できるため、ドクターの誘致が課題。現在、小児科の先生と協議している。
その後、再び小グループで「あなたがU-mitteの役員なら、何に取り組みますか?」を話し合っていただきました。それを踏まえた個人ワークでは、以下のようなアドバイスを書いていただきました。
●スタッフが増えることを踏まえ、OJTマニュアルの作成・システム化などの人材育成のシステムづくり、業務効率化が必要。
●新しい施設に施設利用者やスタッフ、近隣住民が喜ぶサービスを検討する(例:預けている間にお母さんが働けたり、休憩できるカフェ、コインランドリー?などニーズを調査する)
●本日伺えなかった内容として、広報活動をどの程度行っているのか気になりました。帯広市との協力関係はもちろん良好とのことですが、北海道や国とはどうなのかだったり、近隣の病院施設とはある程度関係があるのかなど気になりました。また、ヘアカットなどをこのような施設で行っていることを知らなかったので、とてもいいなと思ったのに加え、その他の業種ともどの程度コラボ?して利用者にとってずっと利用したいと思える施設にできるのかなど気になりました。
最後に、終了後のアンケートで参加者のみなさんから寄せられた感想の一部を紹介します。
●最後の本間さん姉妹の思いをお聞きして、目頭が熱くなりました。
●本日のように実際にがんばっていらっしゃる本人からお話を伺ったり、人となりを知ることが支援したいという気持ちにつながるなと実感しました。まだまだ経験や知識が足りない身ではありますが、いろいろなイベントに参加していきたいなと感じました。
●夢に日付、大事ですね。一日一日を大切にせねばと改めて感じた。
次回の第24回は、2024年11月に1年ぶりのリアル開催として、福岡県北九州市の2団体を訪問する「現場訪問ツアー」を予定しています。ぜひご参加ください!
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