帰る旅事業「いなりケ利用者インタビュー➀」
2025年03月31日
令和5年の11月からスタートしたいなりケですが、昨年の11月に移転し、新たなスタートを切りました。
今後も、皆様の寄付を活用し、季節ごとのイベントも行っていきたいと考えています。
今回、令和5年のスタート当初からご利用いただいているAさんにインタビューさせていただきました。
お仕事柄、匿名希望ということでAさんとさせていただいております。
「いなりケとは?帰る旅とは?」
何度も、ある地域へ、ある場所へ通う旅のことを、私たちは「帰る旅」と呼んでいます。
旅行サイトで宿を調べて、念入りに計画をして土地をめぐる。元来、旅行はそういった「至福」を味わうものだったかもしれません。しかし、日常様式やワークスタイルの変化から、住むところ以外の「居場所」を探すような旅の仕方が徐々に増えてきています。
非日常な大きい旅ではないけれど、日常の延長線上で「帰る」ように小さな旅をする。そこでは受け身ではない、仲間としての役割がある。一方通行の関係性ではなく、相思相愛の関係性を築くこと。「帰る場所」はそうやって生まれるのかも?
「帰る旅」は、場所との関係以上に人との関係に焦点を当てた、ちょっと変わった旅行のかたちです。

ワークをしていただくワークセンターあんしんの外観
◆インタビューさせていただいたAさんについて
男性 50代後半
3月26日~28日(2泊3日の利用)
ワークは、初日午後と最終日午前
中1日は、電車で村上市を訪問。街中を散策し、町屋巡りをされたとのこと。
◆いなりケの活動について
(あんしんの活動は) 今回は、乾燥野菜を量ったり、 袋に詰めたり絵に色をつけたり、いろいろな活動を、スタッフの方、 通所者の方とやらせていただきました。 楽しい経験が出来ました。 あんしんは、地域の中に溶け込んでいて、 小さなコミュニティが出来ているように思いました。 活動をご一緒させていただくことで、そのコミュニティに加われたように思い嬉しかったです。 こんな風に思うのは、両親が九州の出身で、 子供の頃に帰省した時の思い出が被ってくるからかもしれません。
◆十日町市に来るきっかけは何でしたか
雪が少ないところに生活していて、雪に憧れがありました。 そんな時にカールペンクスさんの「古民家村だより(?)」という番組を見て行ってみたいと思ったのがきっかけです。

残雪と駅前の石像。そして、除雪でひび割れた道路。
◆今後どんな取り組みをすればいいと思いますか
除雪で削られたであろう、デコボコした道路を見て、生活しやすい、生きやすい、あったかいと感じました。
年数がたっている物が残っていて、それを使っている様子を見ていただけることもといいと思いますし、通所者の方と体を使った体験活動 (雪かきや農作業、 リフォーム活動など)を私はやってみたいと思います。(前回は、ジャガイモ掘りをさせていただいています)

落下した屋根雪の除雪作業。
◆何か気づいたことがあれば教えてください
時々は、このような日常とは違う経験をすることは大事だと思っています。 幸いにもワークなどを通じて、ここは間口が広くオープンだと感じました。 ですから、何度かお邪魔しています。 私は、たぶん十日町市に来て、出かけたり、 ワークの体験をさせていただくことで日常生活とのバランスを取っているのだなと思いました。

近くの学校グラウンドの残雪。春までもう少し。