Chance For Allが応募した『災害時緊急こども支援チームJ-CSTの創設』が、「みてね基金」第四期イノベーション助成事業に採択いただきました。7,000万円の助成をいただき、平時のこどもたちのあそび場や居場所を増やすことと災害時のこどもたちの居場所やあそび場の確保の両立を目指す事業を新しく始めます。
①こどもたちのあそび場やあそぶ機会が本当になくなってしまっている
これまでCFAKidsを運営していく中で、こどもたちが自由に遊ぶ環境がどんどん失われている社会的状況に危機感を抱いてきました。
CFAKidsでの一番の苦情は公園でのこどもたちに対する苦情です。うるさい、走り回っていて危ない、ブランコをうちの子に譲らなかった…など苦情はさまざまです。
これはCFAだけの問題ではなく、小学校やプレイパークなども苦情に苦しんでいますし、多くの児童館や公立学童、公園を管理する行政などは苦情に屈して、どんどんこどもたちの活動を制限する方向に進んでいます。
これは大都市である東京だけの問題でもなく、昨年9月にプレイカーで日本を一周して北海道から鹿児島まで無料のあそび場を展開していく中でも痛切に感じたことでした。
②被災地ではこどもの居場所がない
年初から何度か能登に支援に入り、こどもたちのあそび場を展開する中でさまざまな声を聞きました。「避難所にこどものあそび場は作られたが、東京のNPOの人が一日いただけであとはよろしくと言われた」「学童が閉鎖してしまったので、放課後のこどもの居場所がなく毎日ずっとyoutubeを見ている」「街は瓦礫だらけで、こどもたちのあそびを見守りたいが、見守りができる大人がいない」大人自身も被災者となっている中で、インフラ支援が中心となっており、置き去りにされてしまうこどもたちの姿がそこにありました。
③東京も他人事ではない
現実問題、災害時のこども支援を行っている団体のほぼすべてが東京に事務所を置いており、東京が被災した場合にどこからも助けがくる見込みがありません。
これらの状況から、平時は全国でこどもたちのあそび場や居場所づくりを行い、災害時は全国の仲間で力を合わせて被災地のこどもを支援するネットワークをつくることにしました。日本放課後学会、移動式あそび場全国ネットワークなどこれまで立ち上げたり関わってきた団体だけでなく、こども食堂や学習支援などの居場所を運営する全国団体とも連携し、最終的には全国数千団体のネットワークとなる見込みです。
今後に関してですが、
現在、CFA職員のふくちゃん(川合)が一ヶ月、現地に入って調査と支援を行っています。その後、大学の先生たちや他団体と協力して今年度中に計画を策定し、実行に移っていく予定です。
災害が当たり前になっている中、平時も災害時もこどもたちの権利が尊重される社会づくりに邁進してまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。