岡崎かけこみハウスプロジェクト


地域施設としての子ども食堂

2024年05月30日
こんにちは! 放課後等デイサービス 北辰会いちほしの柴田です。

当施設では毎月第3土曜日に子ども食堂を運営しています。
会場は子ども食堂以外にも活用されているコミュニティカフェですが、集合住宅や住宅街に近い地域の中という立地上、徒歩圏内に住む高齢者の方や年少の方にも自分で参加してくださる方がいます。

その子は、誰もいないカフェの中に忍び込んでお菓子をあさり、勝手に食べてしまう子でした。
コミュニティカフェはフードパントリーとしての機能も併せている関係で、関係者のみ出入りできる扉があるのですが、そこから入ってしまったようです。
そうした行為がいけないことであると説明しても悪びれず、しばらくの間、スタッフとその子とで攻防戦が繰り広げられました。
その子は家庭内の状態があまり良くなかったそうです。
真冬にビーチサンダルを履いていたり、さらにはそんな状態から裸足で外を駆け回り、そのせいで足の裏が酷いことになって、痛みで翌日学校に行けないといったこともありました。
そうした荒んだ環境にあったせいか大人たちに対して距離を保っていたその子でしたが、しかしやり取りを繰り返す中で、少しずつスタッフに心を開いていってくれました。
たとえば母親に対するするように甘えてきたり、日を追うごとに精神的な距離が目に見えて近づいていきます。
またそのことを知り心配していた地域の民生委員の方とも、楽しそうにコミュニケーションを取る姿が見られるようになっていきました。
そうしたやり取りの中でも私たちは繰り返し、何度も子ども食堂への参加を誘っていました。
葵風の子ども食堂は、放デイの自立支援活動として、作業をした子にお給料が支払われるシステムがあります。
参加者の子どもは昼食後から3時間ほど運営側(受付、ウエイター・ウエイトレス、新聞制作、公園整備等)として作業をすれば、お給料として子ども食堂内での仮想通貨である「ほし」が支給されます。
そしてその「ほし」は、子ども食堂や、食堂内にある小物屋さん(駄菓子もあります)で使うことができるので、自分で稼いだお金で自分の好きなものを買うことができるのです。
その子は、時々子ども食堂をのぞきに来るようになりました。
最初は参加というほどではなく、大体の時間はカフェ内をふらふら歩き回っています。
時々気まぐれに大人の手伝いをしてみたり、休憩中の子ども達と遊んでみたり……という調子です。
しかし徐々に周囲に話しかけることが増え、作業に興味を持ち始めたのかあれこれ聞いてくるようになりました。
またその都度参加を誘うスタッフに、最初は「えー、だって分かんないし、エプロンもないし…(※作業中の子どもは区別のために各自エプロンを着用しています)」となんとも消極的だったのが、段々とまんざらでもない反応を見せてくれるようになっていきます。
そんなやり取りを繰り返し、ある日昼食後に姿を見せたその子は、いつものように参加を誘ったスタッフに対して「わかった! エプロン貸して!」と元気な返事を聞かせてくれました。
その時の明るい、少し照れくさそうにはにかんだ素敵な笑顔がとても印象的でした。
そうして他の子どもたちと一緒に楽しく、一生懸命働いてくれたその子は、その日、お給料でとても嬉しそうに好きなお菓子を購入していました。
そのうえ、てっきり全部使ってしまうものと思っていたのです(頑張ったのですからそうする権利があるでしょう)が、貯金がしたいと言って今も頑張っているのです。
他人の家屋に勝手に入らない、勝手に中の物を食べない、といった基本的なことをすら危うかった子が、(責任感をもって請け負うという意味での)働く充足感を得て、さらには未来に向けて考えることができるようになっていきました。
子ども達の成長はめまぐるしく、ついこの前まで心配だった子どもも、短い間に目を見張るような変化を見せてくれます。
大人たちによる支援はもちろんですが、今後の彼らの姿も楽しみに見守っていきたいと思ってます。

支援者 10人

本プロジェクトは、ログインしてお気に入り追加や支援をすると、「活動報告」更新時に通知メールが届きます。
また、支援者による支援の申し込みが完了した時点で、凸と凹登録先が支援金の提供を受ける契約が成立するものとします。
なお、本プロジェクトは月額課金型になります。


500 円 /月

配送方法:郵送

(1) 年次報告書(年1回)
(2) 交流会・オンライン配信等へご招待(年数回)

1,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 年次報告書(年1回)
(2) 交流会・オンライン配信等へご招待(年数回)

5,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 年次報告書(年1回)
(2) 交流会・オンライン配信等へご招待(年数回)

10,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 年次報告書(年1回)
(2) 交流会・オンライン配信等へご招待(年数回)