放デイ:将来に向けた相談など
2025年03月28日
こんにちは! 葵風 放課後等デイサービスの柴田です。
ここしばらくの内に、暖かいを通り越して暑いくらいの気候になりました。
いちほし、いちほしアトラスの皆は、散歩をしながら梅を見たり、菜の花を見たり、もうほころび始めた桜を見つけてははしゃいでみたり…すっかり春を満喫しています。
最近はそれぞれ決まった進路に向けて最後の準備を進めていますが、先日、将来の自立に向けた心の準備と情報収集の一環として、市役所の職員さんにお話をうかがいに行きました。
参加したのは、以前より一人暮らしを目指して療育を受けている子です。
よく気が付くまじめな良い子なのですが、いかんせんあわてんぼうで注意力も散漫になりがち。
何かが起これば今やっていることよりそちらが気になってしまい、やっと気持ちが戻ってきても「あれ?何だっけ?」と、それまでのことをすっかり忘れてしまう癖があります。
それは我々支援側も把握しており、また本人も自覚がある事なので、療育を積み重ねることで少しづつ改善していました。
そして今回の活動では、そうした療育の成果が十分に発揮されるかたちになりました。
これまでもその子は、学校に確認したいことを施設からではなく、あえて本人に確認してきてもらうという練習を行っていました。
●話の中から自分が何をしたいのか・求められているかを読み取ること
●記憶・記録すること
●相手に正確に伝達すること
それらを身につけるトレーニングの中で、本人がメモを取ること、またどうメモを取ったのか必要に応じて一緒に確認することを繰り返していました。

書く練習
それが本人の中で、
●忘れたくない、忘れてはいけないことはメモを取る
●相手に伝える時はメモを読んでも良い
と落とし込めたようで、同行した先生からも「聞き忘れもなく、きちんと相談でき、理解もできたようで、大変立派でした」とほめてもらえたようです。
施設に帰ってきた時に本人にも感想をたずねたところ、笑顔で「よくわかった。心配がなくなった」と嬉しそうにしていました。
元々は物忘れが少しでもカバーできるように、ポイントをかいつまむことで混乱を防ぎ理解の手助けとなるように、との思いで始めたメモですが、考えていた以上の結果に喜びとともに驚きました。
始めた訓練が予想外の、狙い以上の成果を得る瞬間は、やはりとても嬉しいものですね。