重デイネット「なければ創ればいい!」基金

みなさん、はじめまして! 全国重症児者デイサービス・ネットワーク(以下、重デイネット)の伊藤毅(たけし)です。「重症心身障がい児者・医療的ケア児者(以下、重心・医ケア児者)とその家族が住み慣れた地域で暮らせる社会」をめざして活動しています。
私には重症心身障がい児の姪がいます。生まれてすぐ手術の繰り返しで、1歳になった時に入院先の病院で初めて会った時の笑顔と何とも言えない暖かさに触れ、「障がいのある子どもたちにかかわる仕事がしたい!」と決意し、現在に至ります。

私の団体は創業者の鈴木由夫が2014年に設立した団体で、小さな事業所同士が連携して情報交換や制度の共有、スタッフの教育や新規設立希望者の支援、また行政への調査提言なども行っています。全国の加盟事業所も法人スタート当初は35事業所でしたが、現在は300事業所に増えました。一歩ずつですが、目標に向かって歩み続けています。

私たちの事業の背景としましては、重症心身障がい児者・医療的ケア児者の地域生活がまだ拡充できていない現状があります。
この図を見てください。厚労省が出した数字によると、生きていくために日常的な医療的ケア(気管切開、人工呼吸器、吸引、胃ろう等)と医療機器が必要な児童が増え続けています。現在、約2万人の医療的ケア児が日本全国で生活しています。
令和2年最終改正の厚労省指針にはこう名言されています。「重症心身障害児が身近な地域で支援を受けられるように、令和5年度末までに、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービスを各市町村に少なくとも一カ所以上確保することを基本する」。行政の指針が出ていたとしても、その担い手は私たち民間の手で創らなくてはならず、予算もついていません。
令和2年2月の段階で、主たる対象を重症心身障害児とする事業所(放課後等デイサービス)の数は771。全国の市町村数は約1,700です。まだ50%以上足りないのが現状です。
1.何が問題か?

★困りごとを抱えた当事者:全国各地で重心・医ケア児者の環境を創る事業主
★困りごとを象徴する数字:全国にまだ771しか事業所がない(厚生労働省「平成30年度障害福祉報酬改定「医療的ケア」の影響統括・事業所調査概要)
重心・医ケア児者の地域環境はまだまだ整備されておらず、各自治体もその環境づくりにくわしくないのが現状です。そんな中、「なければ創ればいい!」と事業所を開設しようと立ち上がったはいいけれど、地域に見本がないので、立ち上げ方がわからない。どこに相談したらよいかわからない。他の地域に仲間がいるのか、事業計画はどう創ればいいのか…。事業主はこういった問題に直面します。「相談できる場所がある」「全国に仲間がいる」という認識を育むことが事業主のモチベーションにつながり、経営計画を進めていく大きな一歩になります。
地域の重心・医ケア児者の環境を創るために事業所を立ち上げると、今度は運営面でさまざまな問題が生じます。また、地域の重心・医ケア児者の未来を創るためには、「どんなに重い障がいや医療的ケアがあっても支えられる」事業主になる必要があります。その問題を解決するためには、全国各地で実践する仲間たちとお互いの経験をシェアする「ブロック会議」や「スキルアップ全国研修」などを実施する必要があります。また、災害発生時には、支援金を集めたり、物資を供給するなど、被災した事業所へのサポートも求められます。
各地の事業主が支えたい重症児者・医療的ケア児者とその家族は、数でいったら少ない人たちかもしれません。しかし、「一番弱い立場の」人たちであり、だからこそ「一番大事にしないといけない」人たちであると私たちは考えています。社会を変えていくためには、当事者の小さな声を代弁し、制度をつくっている国に「現場で何が起きているか」を届けていく必要があります。
2.誰と解決するか?

★先行事例:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(東京都新宿区)-全国の事業所(こども食堂)のネットワークを形成し、行政や関連団体との連携、調査研究などにも取り組んでいる。
重心型事業所を支える組織としては医療・保健や行政、地域、サービスなどがありますが、これらの支援機関やサービス等が整備されていても、新規設立支援や運営相談、調査・提言に取り組む団体は地域にはありません。事業所を運営する事業主は「相談できる機関がない」「同じ課題の解決に取り組む仲間が地域にいない」「私たちの声が小さすぎて国に届かない」という困りごとを常に抱えています。そのため私たちは、どの課題に対しても対応できるように、3つの活動「広める活動(=新規設立支援)」「寄り添う活動(=全国の事業所間のコミュニケーション)」「創っていく活動(=調査、提言)」に取り組み、事業主の困りごとを解決していきます。
3.どう解決するか?

★ビジョン(ありたい社会像):重症心身障がい児者・医療的ケア児者とその家族が住み慣れた地域で暮らせる社会
★ミッション(重デイネットの果たす役割):全国に重心・医ケア児者支援環境ができるよう事業主をバックアップする
私たちのビジョン(ありたい社会像)である「重症心身障がい児者・医療的ケア児者とその家族が住み慣れた地域で暮らせる社会」を達成するためには、「すべての自治体に重心デイがある」「全年齢を対象としたサービスが地域にある」「現場の声が反映されて政策が創られている」という3つの最終アウトカムを実現する必要があると考えています。そして、各最終アウトカムの実現に向けて、私たちは「広める活動」「寄り添う活動」「創っていく活動」に挑んでいます。どんな事業主であっても重デイネットがバックアップし、いずれは私たちが必要なくなる日(=ビジョンの達成)を迎えられることをめざします。
4.“志金”のつかいみち
2020年度までの私たちの主な“志金”源は助成金で、人件費等は本部を置いている法人が負担し、それでも足りない分は会費で補填して事業を進めてきました。2021年度は助成金がなくなり、会費や寄付を中心とした収入構造に転換するべく、準備を進めてきました。

創業者である鈴木由夫が主に取り組んでいたのが「広める活動(新規設立支援)」と「創っていく活動(政策提言)」でした。その2つの活動に“志金”を使わせていただきたく、先代の口癖だった言葉を用いて「なければ創ればいい!」基金を立ち上げることにしました。全国各地で重心放デイを新たに設立しようとしている事業主の設立支援(行政への同行、現場・物件視察等)にかかる費用や、政策提言等に活かしていく調査の実施や年次報告書の発行、調査結果をまとめた白書の作成等の費用の一部に充てたいと考えています。
「早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け」。これはアフリカの格言です。重デイネットは今、創業期から成長期へフェーズが移り変わろうとしています。創業期は、まさしく創業者である鈴木由夫が「なければ創ればいい!」と重デイネットを形成しました。このパワーはスピード感重視の情熱的な経営手法でした。これからはその情熱的な経営は引き継ぎながら、全国組織というメリットを活かしてそのキャパシティを組織として有効活用し、より大きく、そしてより遠く(目標達成)へと突き進んでいきたいです。そして、多くの仲間を創っていけるよう「みんな(全国の事業主)の重デイネット」であり続けたいと思っています。
5.伴走支援者の声

「入院中です。元気になればご連絡しますね」。重デイネット創業者の鈴木さんからこのメッセージをいただいた2週間後に、まさか鈴木さんの訃報を聴くことになるとは思いもしませんでした。

鈴木さんとは、彼が始めた「ふれ愛名古屋」の創業時からの付き合いでした。最初から10年後の具体的なビジョンを掲げ、それを上回るペースで事業を拡大されてきました。それでも、創業時のビジョンに「重デイネット」はなかったと記憶しています。猪突猛進される中、全国各地で止むに止まれぬニーズを感じて、まさに「なければ創ればいい!」を実践されたのだと思います。

凸と凹マガジン』で紹介されている、伊藤さんが鈴木さんを知るきっかけになった新聞記事は、ぼくが鈴木さんを記者さんに紹介して、記事になったものでした。そんなご縁がある伊藤さんの存在は、彼がふれ愛名古屋に転職する前から、鈴木さんから聴いていました。まさかこんなカタチで伊藤さんに引き継ぐことになるとは、鈴木さん自身が最も驚いているかもしれません。それでも、代表理事に就任してからの伊藤さんの奮闘ぶりには、きっと天国から目を細めてご覧いただいているはずです。

ぼくもぼくなりに鈴木さんの遺志を受け継ぎ、「なければ創ればいい!」を実践したいと思います。(木村)

支援者 8人

このプロジェクトは目標金額の達成有無にかかわらず、支援者がプロジェクトに支援を申し込んだ時点でプロジェクトの成立(売買契約の成立)となります。またこのプロジェクトは月額課金型になります。


500 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(週1回程度)
(2) 年次報告書
(3) オンラインイベント招待

1,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(週1回程度)
(2) 年次報告書
(3) オンラインイベント招待

3,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(週1回程度)
(2) 年次報告書
(3) オンラインイベント招待

5,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(週1回程度)
(2) 年次報告書
(3) オンラインイベント招待

10,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(週1回程度)
(2) 年次報告書
(3) オンラインイベント招待
(4) 施設見学(見学する施設はご相談の上、決定します)