【地域金融関係者向け】組織課題解決ワークショップ@オンライン・第9回


組織課題解決ワークショップ@オンライン・第9回を開催しました

2022年05月24日
2021年から奇数月に開催する「組織課題解決ワークショップ@オンライン」の第9回には、地域金融関係者12名のみなさまにご参加いただきました。

参加者の主な属性は以下の通りでした。
・居住地:栃木県、千葉県、東京都、山梨県、愛知県、京都府、兵庫県、熊本県
・所属:地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、その他等

ゲストには、一般社団法人全国重症児者デイサービス・ネットワーク(以下、重デイネット) 代表理事の伊藤毅さんをお招きしました。

重デイネットは、重症心身障がい児者・医療的ケア児者とその家族が住み慣れた地域で暮らせる社会をめざして活動しています。今回のワークショップでは、その社会像を実現するために、地域金融機関や職員さんにできることを考えてもらいました。

3~4人1組のグループで宿題のプレゼンテーション動画に対する感想や質問を話した後、伊藤さんにみなさんから出た質問に丁寧に答えていただきました。以下のようなやり取りがありました。

●Q:親や子の望みはどんなこと?
⇒日常生活を送ることができない。30分に1回起きていないといけなかったりする。継続して寄り添っていかなければならない。成長していって、20歳の成人式を迎える。そんな当たり前がものすごくありがたいこと。
⇒子どもを受け入れる拠点は少しずつ各地にでき始めている。でも、18歳になると卒業しないといけない。生活介護事業という1つのくくりしかなく、重心型というのがない。デイサービスに来ている子どもたちがどんどん大人になっているので、政策提言もしている。
●Q:子育ても大変なのに、24時間見ていないといけないっていうのは大変。実状は?
⇒統計はないけれど、事業所を立ち上げる親御さんの多くがシングルマザー。お母さん以外のサポートが大切。地域で預ける場所がない。
●Q:金融機関に求めることは?
⇒規模が小さいところが多い。目先のもうけではなく、夢からちゃんと逆算しているか、経営者のビジョンを訊いていただきたい。

その後、再び小グループで重デイネットの課題をどうしたら解決できるかを話し合っていただきました。個人ワークでアドバイスを書いていただきました。

参加者のみなさんからは「情報発信」に関する提案が多かった印象があります。

●情報の発信をお願いします。ケア児のことやどのような事業をやっているのか、認知していない部分もあると思いますので、まずは周囲が知ること、理解することが大事だと思いました。
●成功事例の発信。特に、ビジネス的には素人の親御さんが、どのような失敗や苦労、努力を経て成功したのか?をストーリーとして発信/共有すると良いと思います。

「地域金融機関をもっと巻き込めたら!」という心強いアドバイスもたくさんいただきました。

●重デイネットさんは、個々のビジネスモデルと地域全体として必要となる事業者の数が見えているので、それを示しながら金融機関を巻き込んでいくことが重要だと思います。資本主義的に利益を追求する事業ではありませんが、継続性と必要性のある事業であることが理解されれば、支援する金融機関は多く存在すると思います。
●銀行員が重デイネットの中に入り、金融のアドバイスを事業者の方々にするなどできればよいなと思います。

最後に、終了後のアンケートで参加者のみなさんから寄せられた感想の一部を紹介します。参加者のみなさんが重デイネットの話を通じて、「地域金融機関に何ができるか」を真剣に考えてくださったことを実感しました。

●ソーシャルビジネスに対して金融機関ができていないことを知ることができたと同時に、やるべきことを認識することができました。銀行はSDGsへの取り組みを掲げてはいるものの、まだまだこの部分に気づけていない。収益重視でなく、真摯に社会課題の解決に取り組む組織になってほしいと改めて強く思いました。そしてそこに向かう変革を起こしていきたいです。
●まだまだ地域銀行として取り組むべき課題は多いと思いました。想いを持っている方にいかに寄り添うことができるかが課題であり、事業のなかで当たり前に行動できる組織にならなくてはいけないと思いました。もう一度地域密着とは何なのかを各自が再認識すれば、きっとこの課題は避けて通れない課題であると思います。
●金融機関にとっては、「知らない」から取り組みが広がっていないのではないかと思いました。事業や社会的背景を知り、実際に現場を見ることで対応も変わってくるのではないかと期待していますし、自身のアクションにつなげていきたいと思います!

次回は2022年7月6日(水) に、熊本県天草市牛深町で障がいを持たれている方への支援活動を行っている、NPO法人ワークショップひなたぼっこ理事長の山中権太郎さんをゲストに開催します。ワークショップ当日に相談したい組織課題は「クラウドファンディング支援者との関係づくり」を予定しています。

ソーシャルビジネス支援に関心のある地域金融関係者のみなさまのご参加をお待ちしています。
https://deco-boco.jp/projects/view/38

現在の支援金額 19,000 円

支援者 16人

残り時間 終了

本プロジェクトは、ログインしてお気に入り追加や支援をすると、「活動報告」更新時に通知メールが届きます。
また、支援者による支援の申し込みが完了した時点で、凸と凹登録先が支援金の提供を受ける契約が成立するものとします。


1,000 円

13 人

配送方法:メール

●『お金の地産地消白書2020』を持っている方
(1) 「組織課題解決ワークショップ@オンライン」参加者限定のFacebookグループページへのご招待

2,000 円

3 人

配送方法:郵送

●『お金の地産地消白書2020』を持っていない方
(1) 「組織課題解決ワークショップ@オンライン」参加者限定のFacebookグループページへのご招待
(2)『お金の地産地消白書2020』1冊