「好きな事をして人の力になれる。今、幸せだわ」
2024年10月08日
訪問型物づくり支援では、ご自宅を訪問して物づくりによる社会参加やボランティア活動の支援をしたり、
お一人で作業する事が難しい方のお手伝いをしています。
それぞれご病気の有無や生活環境が違うため、一人一人に合った方法や訪問ペースで支援を行っています。
認知症による短期記憶障害や易怒性の様子が見られる、地域の70代の方。
ご自宅に週1回の訪問を行い、一緒に布マフの小物を縫っています。
昔から縫い物をされていて、手は縫い方を覚えているのですが
1週間後の訪問では前回何をしたか忘れて、私たちの訪問に戸惑いの表情を見せていました。
ですが工程を細分化し得意な事を中心にやっていただく事、作品が誰かの役に立っていると毎回お伝えする事で
ご自分の仕事として縫い物を楽しまれ、1週間後の訪問にも「今日もよろしくね」と言われるようになりました。
元々心優しく社交的な方で「こんな事で人の役に立てるならいくらでもやるよ」、
「のんびり好きな事をして人の力になれる。今、幸せだわ」と本来の前向きな気持ちで社会参加を実感されています。
今後はご自宅から、地域の方が集まって作業を行う“通いの場”へと移行し、
より一層地域とのつながりの中で楽しみながら物づくりを継続していただけたらと思っています。