医ケアがあっても、ずーっと安心、熊本の福祉向上計画(くまふく計画)

こんにちは! 私は林田朝美と言います。一般社団法人あゆみで重症心身障がい児者(重症児者)をお預かりする生活介護と放課後等デイサービス(放デイ)の児童発達管理責任者として働いています。業務の中で感じる当事者、保護者の困りごとの多さに気づかされ、どんな障がいを持った方でも当たり前に楽しく暮らす社会を実現したいと思うようになりました。

はじめまして! 一般社団法人あゆみで重症児の放デイで管理者・児童発達管理責任者として働いている槌田佳奈です。私は看護師、保健師として病院や保健センターで勤務していた経験と、自分の子どもが通う保育園に重症児のお子さんが一緒に過ごしていた経験から、もっと障がいのあるなしにかかわらず、みんな同じ環境でかわいい子どもたちがいきいき過ごせる場所を増やし、それが当たり前の社会にしたいと考えるようになりました。また、管理者として働く中でまだまだ福祉サービスの足りない現状を目の当たりにすることも多く、保護者のみなさまにそっと寄り添える柔軟な福祉サービスを増やしていくお手伝いができればいいなと思っています。
私たちが働いている一般社団法人あゆみは、子どもたちとその保護者様が前向きな生活を送り、笑顔で過ごしていけるようにお手伝いをしています。子どもたちにとってあたたかで安心して過ごせる居場所となれるような支援を行い、障がいの種別にかかわらず、等しくさまざまな体験ができる機会を提供し、成長のお手伝いをすることをめざしています。活動拠点は熊本市中央区帯山という市内中心部にほど近い閑静な住宅街にあります。近隣には高校や大学も多く、文教地区でもあります。

専門職員によるマンツーマン対応で子どもたちそれぞれに合った丁寧な療育を行うことにより、子どもたちの主体性を育んでいます。看護師による適切な医療的ケア、セラピストによるマッサージやストレッチにより、必要とされるリハビリ的な機能訓練等のサポートを提供しています。また、保育士や児童指導員を中心に多職種の専門職による総合的な療育を行うことにより、充実した療育の時間を提供しています。

子どもたち、保護者様の立場に立ったよき相談相手となり、信頼関係を築きながら頼りにしてもらえるような事業所をめざしています。家庭や保育所、学校、関連機関との情報共有を行い、社会全体で子どもたちの成長を見守り、サポートしていけるよう連携に努めていきたいと思います。

この問題の解決に挑む私たちの志は、以下の記事をご一読ください。
凸と凹「登録先の志」No.22:野村順子さん(一般社団法人あゆみ 代表理事)
1.何が問題か?
厚生労働省によると、重症児者・医療的ケア児は医療の進歩に伴って全国的に増え、今後も増えると予測されています。現在、その約70%の方がご自宅で生活しています。

私たちが日々かかわっている重症児者家族の中には、きょうだい児を育児しながら共働きをしている家庭も多く、家族の急病や緊急の用事ができた際の預け先が見つからず、外出を断念したり、家族それぞれの時間をつくれない現状があります。また、各ライフステージにおける福祉サービスも一辺倒のものが多く、柔軟に対応できる施設が少ないため、悩みを抱えたまま孤立化しやすくなります。さらに、卒園・卒業の度に預け先を探してもなかなか見つからず、高校卒業後の行き先も見つからない等の困り感がありますが、その声も行政や地域には届きにくく、伝わらないという負のサイクルに陥っているのが現状です。

この負のサイクルから抜け出すためには、卒園・卒業等の各ライフステージで途切れず、24時間365日安心して預けられる福祉サービスが必要です。それにより、重症児者を支える家族がそれぞれの時間を持てるようになり、外出しやすくなることで、地域の方にも気づいてもらいやすくなると、私たちは考えています。周りが寄り添ってくれる環境は重症児者家族の安心感につながり、自信を持って生活できるという好循環へ変わります。さらに、行政が当事者の存在を把握しやすくなることで、当事者に寄り添った“絶え間ない”福祉サービスの提供が必要であることに気づき、新たな福祉サービスが生まれるきっかけになると考えています。私たちはその先駆けとなれるよう、本プロジェクト「くまふく計画」によって重症児者・家族に寄り添い、外出等の機会をあきらめることなく、安心して生活できるサービスを行っていきたいと考えています。
2.誰と解決するか?
医療的ケア児者や重症児者を支える機関としては、学校、病院、行政、地域、福祉サービスなどがあります。しかし、当事者のライフステージが変わるごとに、かかわっている機関やスタッフが代わったり、関係機関が多いために相談する相手が複数になったり、逆に誰に相談していいのかがわかりづらかったりと、当事者やそのご家族は何かと不安に陥りがちです。

この不安を解消するためには、それぞれのプロフェッショナルをつなげ、より強く細かな連携を取っていくことで、当事者に寄り添った“絶え間ない”福祉サービスを実現することが必要です。

私たちは、医療的ケア児者や重症児者とそのご家族に寄り添い、児童発達支援、放デイ、生活介護、ショートステイやグループホームと、ライフステージによって必要なサービスが変わっても、重層的に支援できる体制を自ら実践していきます。また、関係機関の連携を促し、当事者が安心して楽しく暮らせる福祉に強い熊本にしていくことをめざします。
3.どう解決するか?
私たちのビジョン(ありたい社会像)である「子どもから高齢者まで一人ひとりが自分らしく笑顔で幸せな毎日を過ごせる社会」を実現するためには、
(1) 利用者が強みを活かし、主体性や生きがいを持ち、生き生きと社会生活ができている
(2) 利用者の家族が楽しみながら、肯定的に関わることができている
(3) 熊本市内の福祉事業所が、どこで暮らす利用者にも細やかなサービスを提供することができている
という3つの長期成果を実現する必要があると考えています。

そのためには「自ら実践」として、0歳児からの児童発達支援、7歳児からの放デイ支援、19歳からの生活支援の中で、強みを活かして自分らしく、安心して過ごすことができる支援をベースに、利用者が笑顔で生き生きと過ごせ、それが利用者の家族の笑顔をつくる循環が生まれるよう、成長を重ねても途切れることのない継続した支援を行っていきます。ショートステイやグループホームを立ち上げ、運営することも計画しています。

また、重症児者対象事業所との定例会議や、他の事業所を紹介する情報誌の発行を計画しています。障がいのあるなしにかかわらず「子どもから高齢者までみんなの居場所をつくる」役割を、あゆみが果たすことができるよう挑んでいます。
4.“志金”のつかいみち
私たちはこれまで、児童発達支援、放デイ、生活介護等の福祉サービスを行ってきました。今後、さらなるサービスを”絶え間なく”提供するためにはショートステイやグループホームが必要と考え、2023年度からは「自ら実践」し「連携で提供」することに取り組み始めます。

今年度は特に「連携で提供」の活動で、みなさまからの“志金”を活かしたいと思います。熊本市内の他事業所と連携し、質の高い福祉サービスを提供するために、連携会議を行ったり、事業所紹介情報誌を発行します。具体的な活動は以下の通りです。

(1) 情報誌の発行:20万円
ご利用者やご家族、他の事業所、関係機関等に向けた事業所紹介情報誌を発行します。
(2) 事業所との交流:30万円
他の事業所との情報交換や交流を密にすることで、ご利用者を円滑にお迎えする仕組みを構築します。
(3) 勉強会等の開催:20万円
職員の専門知識の習得や、各事業所の自己研鑽を促すために、研修への参加や講師を招聘した勉強会等を開催します。
(4) 地域との交流:50万円
イベントや体験会、見学会等を開催して、地域の方と交流を深める事業を行います。
(5) 事務局の運営:50万円
連携に関する事務局の人件費や通信費等、運営上必要な費用です。
(6) 将来の積み立て:30万円
ショートステイやグループホームの立ち上げなど、将来的な「自ら実践」の準備費用として積み立てます。
以上の通り、私たちはこれまで、児童発達支援、放デイ、生活支援等、重症児・医ケア児に対する福祉サービスを行ってきました。これらのサービスはこれまで一つひとつがうまく機能し、ご利用いただいているご家族のみなさんからの感謝もいただいてきました。

しかし、日々の療育に従事する中で、これまで行ってきた「点と点」の療育から、点と点をつないで「面」で取り組む療育が必要ではないかと思うようになりました。

これを実現するためには、これまでに留保してきた財源だけでは足りないこともわかりました。まずは身の丈に合った設備投資から少しずつ始めていきますが、とても自力ではできません。これをお読みのみなさまからの応援をぜひいただきたいです。みなさまのご厚意なしではこの計画は実現できません。さらなる“絶え間ない”福祉サービス実現のために、お力添えをいただければ幸いです。
5.伴走支援者の声

あゆみ代表理事の順子さんから「コンサルをお願いしたい」とご連絡いただき、「ロジックモデル作成支援オンライン研修」による『ロジックモデル』の作成から、あゆみさんとの“歩み”は始まりました。

ロジックモデル作りは経営者に加えせいぜい2~3名で取り組む団体が多い中、あゆみさんは2か月弱の本研修に8名もの職員さんが約160時間を投じてくれました。その後の本ページ公開に向けた月に2回のオンライン会議では、4名の現場の職員さんたちが奮闘し、公開まで進めることができました

今後のあゆみの方向性を決める重要なプロセスに、職員のみなさんが参加できる機会をつくり、信じて委ねることは、特に創業者にとって「言うは易く行うは難し」ではないかと思います。でも、順子さんが一人ひとりの職員のがんばりに寄り添い続けているからこそ、職員のみなさんも当事者に寄り添った“絶え間ない”福祉サービスを志せるのだと、伴走支援する中でわかってきました。

これから寄付を集め始めると、職員や当事者だけでなく、支援者にも寄り添うことが必要となります。あゆみがどこまで寄り添うことができるのか、支援者との“歩み”にもご注目いただけたらと思います!(木村)

支援者 3人

本プロジェクトは、ログインしてお気に入り追加や支援をすると、「活動報告」更新時に通知メールが届きます。
また、支援者による支援の申し込みが完了した時点で、凸と凹登録先が支援金の提供を受ける契約が成立するものとします。
なお、本プロジェクトは月額課金型になります。


500 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(月2回程度)
(2) 年次報告書

1,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(月2回程度)
(2) 年次報告書

3,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(月2回程度)
(2) 年次報告書
(3) 生活介護加工商品

5,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(月2回程度)
(2) 年次報告書
(3) 生活介護加工商品

10,000 円 /月

配送方法:郵送

(1) 活動報告メール(月2回程度)
(2) 年次報告書
(3) 生活介護加工商品